USB Wi-Fi子機の実力検証|速度・安定性・PCIeとの違いを詳しく解説
schedule 2025年10月19日 update 2025年10月19日
どうも、管理者のpkkiです!
今回は、USBWi-Fi子機の実力を検証&速度・安定性・PCIeとの違いを詳しく解説したいと思います。
また、今回使用するUSBWi-Fi子機は「ELECOM」さんの「WiFi 無線LAN 子機 Wifi6対応 WDC-X1201DU3-B」です。これを徹底的にレビューします。
そして、前回PCIe Wi-Fiカードの徹底レビューという記事を投稿したので、是非そちらもご覧ください。
前回の記事では、USB子機は安定性がないとか言っていたね!
そうですね、実はそれがこのUSBWi-Fi子機なのですが、別のパソコンで使ってみると案外安定したりしたので、今回はそれについて話そうかなと思います。
相性問題ですね~
USB Wi-Fi子機とは

USB Wi-Fi子機とは「パソコンなどの機器にUSBで接続するタイプのWi-Fi通信を可能にする機器」です。
つまり、上の画像のような感じにUSBメモリみたいにパソコンに接続すれば、Wi-Fi通信ができるようになります。
なるほど、USBメモリみたいにパソコンに接続するだけでWi-Fiに接続できるのは便利ですね!
しかし、便利な一方不安定なので注意が必要です!
PCIeのWi-Fi子機との違い

通信速度

- PCIeカード
- 直接マザーボードのPCIeスロットに接続するため、高速で安定した通信が可能。
- Wi-Fi 6/6Eなどの最新規格に対応したモデルなら、数Gbpsの速度も出せる。
- USB子機
- USBの帯域に制限があり、最大速度はやや低め。
- 持ち運びには便利だが、速度重視のゲーミングや大容量通信には不向き。
すごい差ですね!ここまで差が出てくるとは知りませんでした( ゚Д゚)
そうですね、PCIeはGPUとか接続するのでそれなりに早くなければいけません。また、光ケーブル接続用などのPCIeカードなども存在したりします。
安定性と遅延
- PCIeカードはマザーボード(パソコンの基盤)直結のため、干渉や遅延が少なく安定。
- USB子機はケーブルの長さや差し込み位置によって通信が不安定になりやすい。
Bluetooth機能
- PCIeカードはBluetoothも同時に搭載できるものが多く、マウス・キーボード・ヘッドセットと一体で接続可能。
- USB子機はBluetooth対応モデルもあるが、同時に複数デバイスを接続すると通信が不安定になりやすい。
設置・持ち運び
- PCIeカードはデスクトップ内部に設置するので常設向き。
- USB子機は外付けで簡単に抜き差しできるのでノートPCや一時使用向きです。
選び方・ポイント
速度
USBのWi-Fiカードを選ぶには、やはり速度が大事ですよね。そこで、Wi-Fiの規格について説明しようと思います!
主なWi-Fi規格
| 規格名 | 通称 | 主な周波数帯 | 最大通信速度の目安 |
|---|---|---|---|
| IEEE 802.11b | Wi-Fi 1 | 2.4GHz帯 | 11Mbps |
| IEEE 802.11a | Wi-Fi 2 | 5GHz帯 | 54Mbps |
| IEEE 802.11g | Wi-Fi 3 | 2.4GHz帯 | 54Mbps |
| IEEE 802.11n | Wi-Fi 4 | 2.4GHz帯、5GHz帯 | 600Mbps |
| IEEE 802.11ac | Wi-Fi 5 | 5GHz帯 | 6.9Gbps (※理論値) |
| IEEE 802.11ax | Wi-Fi 6/6E | 2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯 | 9.6Gbps |
| IEEE 802.11be | wifi7 | 2.4GHz帯、5GHz帯 6GHz帯 | 36Gbps |
現時点でのWi-Fi規格はこの上の表となります。そして、今もっとも使われているのは5Ghz帯のWi-Fi5(IEE 802.11ac)となります。
この表では、下に行くほど最大通信速度が速くなっています。そして、速度が速いほどWi-Fiルーターや子機などの値段が上がっていきます。
したがって、普段使いで使う分にはWi-Fi 5(IEE 802.11ac)で十分です!
普段使いで使う分にはWi-Fi5で十分だけど、
俺はゲームとかダウンロード早くしたいから
Wi-Fi6を選ぼうかな!
そうですね。しかし、家のネットそのものが遅かったら意味がありません。
ので、購入する前に契約しているネット回線を確認してから買いましょう。
また、Wi-Fiがその規格に対応している必要があるため、それも確認しておきましょう!
Wi-Fiアンテナ配置の注意点
金属に近づけすぎない
- Wi-Fiは2.4GHz帯や5.0Ghzを使うため、金属ケースや金属パーツの近くに置くと電波が遮られ、通信が不安定になりやすい。
- 可能であれば、USB子機をケース上部や側面の空きスペースに配置することを推奨します。
2. 離すことで干渉を減らす
- USSBWi-Fi子機には複数のアンテナが付属することがあります。
- BluetoothとWi-Fiは同じ2.4GHz帯を使う場合があるので、アンテナ同士を少し離して設置すると干渉が減ります。
3. 方向を意識する
- USBWi-Fi子機やアンテナは指向性があるものとないものがあります。
- Bluetooth機器(マウスやキーボード)が使われる位置に向けてアンテナを調整すると、通信距離・安定性が向上します。
でもさ、USBWi-Fi子機直接刺したらほぼ金属である塊のパソコン凄い邪魔になるのではないですか?
確かにそうです。しかし、その程度で速度は劇的に下がるわけでもないので安心してください。しかし、速度がどうしても下がる場合は、延長ケーブルを買ってUSB子機を伸ばすのが良いと思います!
今回の商品は、付属しているのでありがたいですね!
製品の概要紹介
![Amazonの「エレコム WiFi 無線LAN 子機 Wifi6 1201Mbps+574Mbps 5GHz 2.4GHz USB3.0 USB-A 11ax/ac/n/g/b/a ビームフォーミングZ対応 MU-MIMO対応 延長ケーブル付き(13cm) [Windows 10 等対応] ブラック WDC-X1201DU3-B」商品ページ画像](https://sp-ao.shortpixel.ai/client/to_webp,q_glossy,ret_img,w_1024,h_715/https://blog.pkkis.com/wp-content/uploads/2025/10/image-96-1024x715.png)
今回購入してUSB Wi-Fi子機は「ELECOM」さんの「WiFi 無線LAN 子機 Wifi6対応 WDC-X1201DU3-B」です。
また、価格帯は約4000円と高いのですが、Wi-Fi6(IEEE 802.11ax/ac/n/g/b/a)対応で高速通信が可能です。
そして、Windows10・11対応で13cmの延長ケーブルが付属しています。
このUSB子機はUSB3.0で理論上は5.0Gpbsの速度を出すことができますが、実際には全くそのような速度は出ないので、注意が必要です。早くても0.7Gbps程度です。
そこまで速度変わってくるんですか!理論値だけ見ていたら駄目ですね。
開封
箱


初めに、箱から見ていきましょう。
箱はまあまあデザインが良くて、上に大きく「Wi-Fi6でより早く、より快適に」と書かれてあります。
また、速度は5Ghzの場合で「1201Mbps」出るらしいです。また、そこは後で実際に計測して確認してみます。
中身

次に、中身は「USB Wi-Fi子機本体」と「延長ケーブル」、「説明書」が入っていました。
延長ケーブルは13cm程度で、ちょっと固い感じのしなやかさが無いケーブルでした。
しなやかさがないのは少し嫌ですね。
基本的にずっと接続したままだと思うので、問題はないと思います。
また、説明書は初心者向けに非常に詳しく書いていたのがポイントが高いです!
流石日本の企業ELECOMですね。
セットアップ手順
ドライバー
まず初めに、USBWiFi子機を接続して動作させるドライバーが必要です。
よって、ドライバーはがなければUSBWiFi子機を接続してもパソコン側がなんの機器が接続したのか認識してくれません。
つまり、ドライバーはPC内蔵機器や周辺機器を動かすためのファイルという事です。
なるほど、ドライバーはUSBWiFi子機などを動かす為のファイルという事ですね!
そうですね、大体はWindowsUpdateでドライバーが入れられることが多いのですが、こういうパソコン周辺機器は自分でドライバーを入れる必要があります。


よって、「ELECOM」さんの「WiFi 無線LAN 子機 Wifi6対応 WDC-X1201DU3-B」を使用する場合は上のリンクからドライバーをダウンロード&インストールをしてください。
また、それ以外のUSB WiFi子機を使用する場合はその商品ページからドライバーを探してください。
パソコンに接続する

次に、パソコンに実際にUSB Wi-Fi子機を接続します。
上のようなUSB3.0ポートにUSB Wi-Fi子機を接続してください。
基本的に青色以外の黒色のポートはUSB2.0で速度が出ないので注意です!
青色のUSB3.0の方が2.0よりも速度が速かったよね!
Wi-Fiに接続する

まず初めに、タスクバーの右側のWi-Fiマークがあると思いますので、それをクリックしてください。
次に、左上に画像のようなWi-Fiマークがあると思うので、それをクリックしてください。
そして、家のWi-Fiをクリックしてパスワードを入力して「接続」をクリックしてください。
よって、これで接続完了です。
Wi-Fiが2.4Ghzに接続されてない&スピードが遅い場合
①デバイスマネージャーを開く

タスクバーの検索から「デバイスマネージャー」と検索します
②Wi-Fi子機を選択する

「ネットワーク アダプター」から「Realtek 8832AU Wireless LAN WiFi6 USB NIC」を右クリックして「プロパティ」を開きます。
③詳細設定の変更

「詳細設定」から「2.4G Wireless Mode」を選択して「Disable」にします
これで5Ghzでしか接続されなくなります。

そして、「5G Wireless Mode」を選択して「IEEE 802.11a/n/ac/ax」を選択します。

最後に「Roaming Sensitivity Level」を「High」に設定します。
④電源管理設定

「電源の管理」から「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」にチェックを外します。
そして、「OK」をクリックします。
この設定をOFFにしないと、バグりやすくなります。
通信速度テスト
環境

今回は、このような「グローバル環境」と「ローカル環境」に分けて検証していきます。
ローカル環境は完全に家の中の通信だけで行われるので、正確な検証ができます。
使用しているWiFi


また、今回使用したルーターは「TP-Link」さんの「TP-Link WiFi ルーター 無線LAN WiFi6 AX1800 規格 1201 + 574Mbps WPA3 EasyMesh 対応 」を使用しています。
そして、ネット回線はマンション共有のネットを使用しています。
ローカル環境の詳細

また、ローカル環境はWiFiにRTX1200ルーターを接続して、それにパソコンを接続し、LibreSpeed+Nginxで動かしています。
通信速度
グローバル

最初に、グローバルで測定するとこのような結果となりました。ちなみに、Wi-Fiとの距離はほぼ0mです。
これでも十分普段使いには十分なスピードですが、ほぼ家のマンションの共有ネットがボトルネックとなっています。
ボトルネックは、簡単に言うとそれが何かを妨げているみたいな感じです。
例えば、十分威力がある銃で撃ったら壊れる。よって、これは銃の強度がボトルネックだ。といった感じです。
グローバルの結果はほぼ無視してもらって構いません。
次のローカル環境での結果が重要です。
ローカル環境
距離0m


Wi-Fiと至近距離で速度を測定した結果です。また、比較対象にスマホ(Pixel8)を使用しています。
結果は、「ダウンロードが838Mbpsでアップロードが769Mbps」でした。
それに比べ、スマートフォンは「ダウンロードが「824Mbpsでアップロードが503Mbps」でした。
ちなみに、838Mbpsは838÷8=104.75Mb/sで一秒間に104.75Mb通信できます!
マインクラフト程度のゲームなら秒でダウンロード可能な速度で、日常生活において、は100Mbps程度あれば十分なので、その8倍の速度が出ています!
至近距離では全く問題ないですね!
距離約4M(障害物なし)


結果は、「ダウンロードが670Mbpsでアップロードが734Mbps」でした。
また、比較対象とダウンロード速度が150Mbps程度差がついてしまい、アップロードは200Mbps程度比較対象より高いという結果になりました。
少しダウンロード速度が遅い感じですね。
そうですね~それでも日常使いには相当十分な性能を発揮してくれています!
距離約5m(障害物(ドア)あり)


結果は、「ダウンロードが653Mbpsでアップロードが547Mbps」でした。
また、比較対象とダウンロード速度が90Mbps程度差がついてしまい、アップロードは90Mbps程度比較対象より高いという結果になりました。
ドアを挟むと、比較対象との差が少なくなった感じやね
そうですね、まあ日常使いには問題ありません。
通信速度まとめ
| 距離 | ELECOM USB WiFi子機 | スマホ(Pixel8) |
|---|---|---|
| 0m | 834Mbps/769Mbps | 824Mbps/503Mbps |
| 約4m | 670Mbps/734Mbps | 840Mbps/520Mbps |
| 約5m(障害物あり) | 653Mbps/574Mbps | 731Mbps/496Mbps |
まとめとしては、最大通信速度は実測値ダウンロードが834Mbpsでアップロードが769Mbps程度という事が分かりました。
また、距離が離れていても日常使いには全く支障がない程度の速度低下しか発生せず、十分優秀という事が分かりました。
そもそもそこまで早いと、ほぼ誤差みたいな感じっぽいね
そうですね、通信速度は全く問題ありませんね!
安定性テスト

次に、安定性テストを行います。また、このテストにはノートパソコン1台とデスクトップパソコン1台を用いて長時間使用してみて大丈夫なのかテストします。
デスクトップパソコンでのテスト結果
デスクトップパソコンでのテスト結果は酷いものとなりました。
そして、パソコン起動時は、何回かUSBの抜き差しする音が10回ぐらいなってからやっとWi-Fiに接続されたり、ならない時もあります。
また、パソコン起動から7時間程度でいきなりWi-Fiとの接続が切れ、しかもWi-Fiを再起動しないと二度と使えない状態が頻繁に起きたからです。
これによって、デスクトップパソコンでは7か月程度使用してきましたが、相当これに悩まされました。
しかも、そのバグが起きてからパソコンを再起動するまでUSBメモリーなど接続しても反応しなくなったりしました(ドライバー3回ぐらい入れなおしました)。
ですので、安定性のあるPCIe Wi-Fiカードに買い換えました。
また、そのレビュー記事はこちらです。
ノートパソコンでのテスト結果
逆に、ノートパソコンではデスクトップパソコンのような結果にはなりませんでした。
唯一の共通点は「パソコン起動時に何回かUSBの抜き差しする音が聞こえることがある」という事です。
普通に使ってみましたが、全然問題ありませんでした。
安定性テストまとめ
この「ELECOM」さんの「WiFi 無線LAN 子機 Wifi6対応 WDC-X1201DU3-B」は、パソコンによって相性問題が発生することがあるという事が分かりました。
そして、このような相性問題が発生した場合は大人しくノートパソコンについているWiFiをそのまま使用するか、PCIe WiFiカードを使用することをお勧めします。また、そのレビュー記事はこちらです。
まとめ:USB Wi-Fi子機は環境次第で真価を発揮!
今回の検証では、ELECOM「WDC-X1201DU3-B」のUSB Wi-Fi子機が、
条件さえ整えば非常に高速かつ実用的に使えることが分かりました。
- 速度面では最大838Mbps(実測)と非常に優秀
日常使いから動画視聴、オンラインゲームまで十分対応できる速度でした。 - 設置や持ち運びの手軽さはUSB子機ならでは
ノートパソコンやテスト用PCに最適で、取り回しが圧倒的に簡単。 - 一方で、デスクトップ環境では相性による不安定さも発生
USBポートの電力供給やチップセットの違いで、接続が切れる問題が起きることも。
結論:こんな人におすすめ!
| 利用スタイル | おすすめ度 | 理由 |
|---|---|---|
| ノートPCでの一時利用 | ★★★★★ | 手軽で安定、延長ケーブルも活用しやすい |
| デスクトップPCの常時接続 | ★★☆☆☆ | 相性によって不安定になる場合あり |
| サブ機・テスト用PC | ★★★★★ | ドライバー導入も簡単で便利 |
| 高速ゲーミングや動画編集 | ★★☆☆☆ | PCIeカードの方が安定・高性能 |
筆者の感想
USB Wi-Fi子機は「使う環境さえ合えば非常に便利」で、
延長ケーブルの位置調整やUSBポート選びで安定性も改善できました。
ただし、デスクトップで長時間安定して使いたいなら、
やはりPCIe Wi-Fiカードのほうが安心です。
前回の記事でも紹介したように、PCIeタイプは取り付けこそ手間ですが、
一度設置すれば通信が安定してトラブルも少ないのが大きな魅力です!。
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デスクトップPCはそもそもWiFi接続ではなく、有線LAN接続を強く推奨します。
LANケーブルがどうしても接続できない人だけWiFiにしましょう!
有線LANだと、通信によるロスとかないですもんね!
最後に、この記事を最後まで見てくださってありがとうございます!
何か間違っているところがあったりしたらコメントで是非教えてくれると幸いです!
この記事を書いた人
このサイトの管理人のpkkiです。マインクラフトサーバーやWebサーバー等を運用しています。パソコン歴は8年程度で、サーバー運用歴は5年程度です。何かあればいつでもお問い合わせください。早ければ当日返信します。
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